暇な時間

昔、尊敬する友達が、

「暇な時間こそ人間を豊かにするんや!」

って言ってた。
結構その言葉は当時の僕には衝撃的だった。







「暇」「やる事がなにもない」というのは、人間にとって辛い事だと思う。

仕事がない、というのが一番辛い、とはよく言う事だとだと思う。


与えられたルーティーンがあって、それをテキパキこなしてゆくのは、結構気持ち良かったりする。ああ、自分仕事してるなあ、って思ったりする。
それはそれで非常に大事な事だと思う。スキルがつくし、色々な知識も身に付く。その経験は、必ず生きる。生きていくのに必ず必要なことだ。





でもでも、与えられた仕事をこなすことは自分じゃなくてもできる。他の誰かでも良い。

暇な時間に何を考えられるか、それにこそ「自分だけの価値」があると思う。





暇な時間には、色々考える。それこそ、ほんとに色々。深く深く、入り組んで、入り組んで、考える。それは凄く辛い事だし、負のスパイラルに陥る事もある。




でも、そこで考えた事は、自分だけのオリジナルだ。

ゼロから考えたもの。
白紙のキャンバスにゼロから描いた絵。

塗り絵じゃない。





暇な時間に、頭をひねって考えだした事、それは必ず、「やりたいこと」だ。




暇な時間に、自分は何をしたら良いんだろう、何がしたいんだろう、を考える。そうするとある瞬間に、これもやりたい、こんな事もやりたい、ってアイデアが連鎖していって、本当にcreativeになれる時がある。たまーーーに、だけど。



その時間が、ほんとに自分だけの価値を生み出してると思う。


そして、そのアイデアを実際に形にできた時の喜びといったら、ルーティーンをテキパキこなしている時の比ではないと思う。








人生は一つのアートだ。最初は白紙のキャンバス。
だから、人生は最初から暇なんだと思う。



その白紙に、何を描くも、何も描かないも、自分の自由だ。