たまたま論と頑張った論と宗教

僕は結構、たまたま論者です。

どういうことかって？「人生は、かなり偶然によって左右されてる」と思ってるってことです。

例えば、中学受験の時にヤマカンで書いたあの選択問題がもし間違っていたら合格してなかったかもしれないし

シュウカツの時の面接官が、こういう生意気な人間を「イケ好かねー」と思っていたら落ちていたかもしれないし、

大学１年のあの時、たまたま学園祭で楽しそうに踊っているダンスサークルのステージの前を通らなかったらダンスはじめてなかったかもしれないし、

たまたま先進国に生まれ、たまたま貧乏ではない家庭に生まれ、たまたま良い教育を受ける事ができ、たまたま、貧乏ではない暮らしをできている。

そもそも、前も書いた様に、日本に生まれたってことや、そもそも、今ココに生きているってことは、本当に様々な偶然の産物だと思ってます。

ベースにこういう考え方があると、気楽になれます。

所詮日々の悩みなんてちっぽけなもんだよな、と。

また、頑張ろう、っても思います。

自分がこういう恵まれた境遇にいるのは偶然の産物だ。世の中には偶然の産物によって恵まれない境遇にいる人もいる。だから恵まれた境遇に感謝して、甘えずに頑張ろう、と。

また、他人に対しては、優しく寛容になれる気がします。

例えば貧しい人や教育を受けてない人がいたとして、「彼等が頑張らないから悪いんだ」とはならずに、「何か事情があったんだろう、彼等の努力だけではどうしようもないことが原因なのかもしれない」と、一旦冷静に考える事ができます。

でも、この考え方にはちょっと落とし穴がある気がします。

それは、「結局、人生偶然なんだから、努力しても仕方ないや」という諦めにつながってしまう可能性があることです。

あいつは良い境遇で生まれて、いい環境で育ってきたから俺よりできるのはあたりまえだ、俺はあいつにはかなわない、世の中不公平なもんだ、という諦めが生まれてしまうかもしれません。

でも、この本が言っている様に、惜しまぬ努力を続ける事で成功する確率は限りなく高める事ができます。

What I Wish I Knew When I Was 20: A Crash Course on Making Your Place in the World

ここ、ニカラグアで、少し同じような事を感じます。

前も書いた様に、ここではキリスト教信者が多いのですが、

「Así quiso Dios」とか「Si Dios quiere」というフレーズが良く使われます。

前者は、「そう神が望んだのよ」、後者は「神がそう望むなら」という意味です。

例えば、「じゃあ来週月曜日１５時から打ち合わせしたいので集まってください」というと、「ok, si Dios quiere」という返事が返ってきます。

「神が望むなら１５時に行くね」、という意味です。

これは人によって解釈がちがって、もちろん良識のある人は、「もちろん１５時に行くようにするけど、事故があったり、病気をしてしまったり、家族に不幸があったり、そういうコントロールできない部分に関しては神のみぞ知る事だよ」という意味です。

ただ、人によっては、寝坊したり、めんどくさくなっちゃったり、違う楽しい予定が入っちゃっても、それは神が望んだ事だから、ということで平気でドタキャンをしたりします。笑

さて、これくらいならまだ可愛いのですが、次の様な事になってくると、ちょっとなー、って感じです。

ニカラグアは中米で２番目に貧しい国ですが、「貧しいのは神がそう望んだからだ」と考えて努力しようとしない人もいるわけです。

そうなってくると、「いやー、皆、頑張ればもっと豊かな生活ができたり、収入を増やして子供に良い教育を受けさせたりできるよ」と言いたくもなります。

ん、ということで、

まとめ：

たまたま論を信ずる事で、全ては大きな流れの一部だと考えて気楽になったり、楽観的になることができます。
ただ、頑張ったら自分で人生の舵を握る事もできるんだ、と考える事で人生をより良くして行く事も大事だと思います。

同じ様に、宗教は心のよりどころになると思います。特定の宗教を信じる事で、心の平穏を保っている人が世の中には沢山います。
ただ、全てを神の予定（予定説：　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E5%AE%9A%E8%AA%AC）であると考えるのではなく、自分で道を選び取って行くと考える事も大事なんじゃないかなー、なんて思う訳です。

ま、バランスが大事、ってことっすね、いつもの結論ですが。。。笑