「さようなら」

世界のいろんな所を点々としていると、「さようなら」を言う機会も多くなる。

いろんな人に出会って、いろんな人と別れる。そしてまた次の人と出会う。




そんな人生は嫌いじゃない。










「さようなら」を言う夜は、彼等との思い出が走馬灯の様に駆け巡って、いろんな感情が沸き起こる。



「さようなら」を言う夜は、それがたとえどんな「さようなら」であっても、最初は少し寂しい。





「さようなら」を言う時に必ず抱く感情の一つが「後悔」だ。




ああ、あのときこんな事言わなければよかった。

ああ、あのときこんな事思わなければよかった。

ああ、もっとああしとけば良かった。

ああ、もっと彼等に優しく接していればよかった。

もっと彼等に何かできたんじゃないだろうか。









そして、「さようなら」を言う時に必ず抱くもう一つの感情は「感謝」だ。




ああ、彼等といれてよかったなあ。良い人達だったなあ。明日から彼等と会わなくなると思うと寂しいなあ。

近くに人がいてくれるという事はありがたい事なんだなあ。ありがとう。






こうやって、「後悔」によって少し寂しくなった夜は、「感謝」によって、爽やかさと次の朝への期待に変わっていく。






だから、これから「こんにちは」を言う人と一緒に過ごす時間も、その人と「さようなら」を言う時になるべく少なく「後悔」して、なるべく多く「感謝」できるようなものにしたいと思う。















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー














いつか「人生」にも「さようなら」を言う時が、必ず来る。







その時に、きっと、同じ様に、人生で出会った人達との思い出が走馬灯の様に駆け巡るんだろう。







その時に、なるべく少なく後悔し、なるべく多く感謝できる様な人生を送りたいと思う。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー