経験という実験

偉大な科学者達は、実験が上手いらしいです。





アインシュタインは、「思考実験」が凄く上手かったらしいです。「思考実験」とは、実際に行う実験ではなくて、頭の中で行う実験のことです。



http://members.jcom.home.ne.jp/u333/relativity.htmより転載)


アインシュタインはこんな思考実験をしたそうです。(上の図)


高さ30万キロの電車(動いている)の下から光を発射して、30万キロ上にある鏡にあてて、光を戻ってこさせると、どうなるんだろう。

(*光の早さ=秒速30万キロは、どんな時も変わらない(光速普遍の原理)。この事はずっと昔に証明されていた。)


高さ30万キロの電車なんて存在しないので、こんな実験はできるはずがありません。頭の中の実験です。



上の図にあるように、地上の人から見たら、光が帰ってくるのには2秒以上かかるはずです。光の早さは一定なのに、移動する距離は長くなっているからです。

でも、電車に乗ってる人の時計では、2秒で帰ってきます。


これはおかしいぞ、どういうことだ?


ということで、「もしかしたらこれは、地上にいる人の時間の流れと、電車に乗っている人の時間の流れが違うからなんじゃないか。時間は絶対的なものではないんじゃないか」という着想を得た、らしいです。これが、相対性理論につながります。


注1:物理とか、勉強したこと一切ないので、間違っていたら言ってください。笑


注2:これ、たまたまですが先日の記事の、「時間は絶対的なものか」みたいな話と関連あるかもですね。



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こないだの記事で紹介した心理学者、Daniel Kahnemanも、実験が上手いらしいです。


「人は、身近にある情報をとってきて、それを根拠にする傾向にある(Availability Heuristic)」

という結論を、

「Kで始まる英単語と、Kが3番目にくる英単語、どちらのほうが多いと思いますか?」


という質問をすることによって引き出しました。

普通は考えつかない実験方法かもしれません。






まとめ①
どんな実験をするか、そこから何を引き出すのか、何を教訓として学び取るのか、ということが大事。



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偉大な科学者は、上手く行かない実験も繰り返してると思います。


エジソンは言いました。

「わたしは、今までに、一度も失敗をしたことがない。 電球が光らないという発見を、今まで二万回したのだ。」

上手くいかない実験なんて、山ほどあるでしょう。エジソンが言った様に、上手くいかない事を証明する為に実験があるといっても過言ではないくらいです。





まとめ②
失敗した実験なんて、ない。全ては新しい発見の機会だ。

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さて、最近、「経験」も「実験」だなーなんて思います。



まとめ①と②の「実験」という言葉を「経験」に置き換えてみましょう。


①どんな経験をするか、そこから何を引き出すのか、何を教訓として学び取るのか、ということが大事。

②失敗した経験なんて、ない。全ては新しい発見の機会だ。




こう考えると、もうちょっと人生を気楽に、チャレンジ精神に溢れて過ごせるのかもしれません。



うん、いい感じ!




もうちょっと深めます。









この記事の最初の文は、「偉大な科学者達は、実験が上手いらしいです。」です。

なんでもいいから実験すればいい、といってるわけじゃないんです。



何か価値あるものを得るには「上手い」実験をする必要があります。

その「上手い」実験で失敗すると、あらたな発見が得られたりします。








むかし、僕は、なんでも経験してみよう、と思って、なんでもやっていました。色々経験したもん勝ちだ!っていう感じですね。今でも結構そうです。。。


でも、色々経験するうちに、経験の質をそろそろ考えようかなーっても思い始めました。







「上手い」実験をすることが新たな発見にとって大事な様に、「上手い」経験を経ることが新たな発見に繋がるのかもしれません。



まあ、なにが「上手い」なのかは、当然、人によって変わるとは思うんですけどね。





まとめ③
「上手い」経験をしよう。